韓国の権寧世(クォン・ヨンセ)統一部長官は8日、韓国戦争で離ればなれになった「離散家族」問題について、南北当局間で議論することを北韓側に提案しました。
離散家族の再会事業は2018年を最後に行われていません。
権長官は8日午前、談話を発表し、「韓国政府は南北当局間で会談を開いて、離散家族問題を議論することを北韓に公開提案する」と述べました。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権発足以来、南北当局間の会談を公に提案したのは、これが初めてです。
権長官は、「南北の責任ある当局者が早い時期に直接会って、離散家族問題をはじめ人道的な事案について虚心坦懐に話し合えることを期待する」と述べました。
そして「離散家族は、高齢化によって1か月に400人あまりが亡くなっている。残る4万人あまりも、80代・90代の高齢者だ」と説明するとともに、「これまでのような少人数の一過性の再会では不十分だ。根本的な対策を講じなければならない」と強調しました。
離散家族の再会を申請している人は、先月末の時点で合わせて13万3654人、このうち生存者はおよそ33%にとどまっています。
北の身内と再会できずに亡くなった人は、今年は8月末までに、合わせて2504人に上っています。