アメリカ政府は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が「対話の必要を感じない」と述べたことについて、アメリカは依然として外交的アプローチに専念しているという立場を明らかにしました。
アメリカ国務省の報道官は10日(現地時間)、報道陣に対し「北韓が9日行った弾道ミサイル発射は、今月行われたほかの発射と同じく国連安全保障理事会の決議違反であり、近隣国や国際社会に対する脅威となる」として、北韓の相次ぐミサイル試験発射を糾弾しました。
また、北韓が4日に発射し、日本列島の上空を通過して太平洋上に落下したミサイルついて、「日本国民に許しがたい脅威を加えたIRBM=中距離弾道ミサイルに対する具体的な評価を行っている」と説明しました。
さらに、「北韓の脅威に対するわが国の防衛的措置をもって、北韓の違法行為を正当化する考えは認められない」と強調しました。
そのうえで、「アメリカは北韓に対する外交的アプローチに引き続き専念しており、北韓が対話に参加することを求める。韓国や日本に対するわが国の防衛約束は依然として堅固である」と強調しました。
北韓は先月25日から2週間あまりの間に7回も弾道ミサイル発射による挑発を行っています。
また、北韓の朝鮮中央通信は10日、金委員長が先月25日から今月9日まで北韓軍の戦術核運用部隊などの訓練を指導し、核戦闘武力の強化を強調する一方、「敵と対話する内容もなければ、必要も感じない」と述べたと報じました。