北韓は18日夜、韓半島の東西両岸の軍事境界線付近で再び砲射撃を行いました。
韓国軍の合同参謀本部によりますと、北韓は18日午後10時頃から韓半島西の海、西海(ソヘ)に向けておよそ100発、午後11時頃から東の海、東海(トンヘ)に向けておよそ150発と、合わせておよそ250発の砲射撃を行ったということです。2018年の南北軍事合意で射撃や機動訓練が禁じられた区域に着弾しましたが、韓国の領海内への着弾はなかったということです。
合同参謀本部は北韓に対し、「明白な軍事合意違反だ」と抗議し、即時中止するよう強く求めました。
これに対し、北韓の朝鮮人民軍総参謀部の報道官は19日、砲射撃の理由について、「敵は軍事境界線付近でわれわれを刺激する軍事的挑発を再び行い、数十発の放射砲を発射した。再び重大な警告を送るために、強力な軍事的対応措置を行った」と述べ、韓国軍の砲撃に対する警告措置だったと主張しました。
韓国軍は17日から北韓の核・ミサイルの脅威を想定した定例の野外機動訓練「護国訓練」を28日までの日程で実施しています。
北韓は14日にも、西海や東海に向けて560発以上の砲射撃を行い、韓国側の訓練に対抗するためだったと主張していました。
合同参謀本部は、アメリカとも協調して北韓の動向を監視していくとしています。
北韓が中国で共産党大会が開かれている最中に軍事挑発を行うのは異例のことで、中国の反応か注目されます。