アメリカのゴールドバーグ駐韓大使は、韓国で戦術核の再配備論が浮上していることについて「無責任で危険だ」と述べました。
ゴールドバーグ大使は18日、ソウルで開かれたメディア関係者らによる討論会で、過去、韓国に駐留するアメリカ軍に配備されていた戦術核兵器の再配備について、「緊張を和らげるうえで役に立たない」として、「無責任で危険だ」という考えを明らかにしました。
ゴールドバーグ大使は、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がNPT=核拡散防止条約を順守するという方針を明らかにしている点に触れ、「脅威を増す核兵器の配備ではなく、緊張を緩和させるための核兵器の除去に焦点を当てるべきだ」としたうえで、「核を保有している北韓が正常であるかのように考えてはいけない」と語りました。
また、北韓の非核化に対する失敗を認め、より現実的な目標を立てるべきだという指摘に対しては、「われわれはNPT、すなわち核兵器の拡散や開発を防ぐという堅固な政策を持っている」と強調しました。
さらに、北韓による7回目の核実験の可能性については、「正確な日時は予測できないが、北韓や金委員長はその方向で進んでいるように見える」と述べました。
一方、ゴールドバーグ大使は、バイデン政権が韓日協力のために仲介役となる意向があるかという質問に対しては、「歴史問題については両国で対話すべきで、アメリカは3か国協力によりフォーカスを当てている」と答えました。