北韓が19日午後、韓半島の西の海、西海(ソヘ)の軍事境界線付近で再び砲射撃を行いました。北韓は前日の夜にも砲射撃を行ったばかりです。
韓国軍の合同参謀本部によりますと、北韓は19日午後0時30分ごろ、黄海南道(ファンへナムド)延安郡(ヨナングン)付近から西海に向けておよそ100発の砲射撃を行ったということです。2018年の南北軍事合意で射撃や機動訓練が禁じられた区域に着弾しましたが、韓国の領海内への着弾はなかったということです。
韓国軍は17日から北韓の核・ミサイルの脅威を想定した定例の野外機動訓練「護国訓練」を28日までの日程で実施しています。
北韓は韓国側の訓練に対抗するためとして、14日にも西海や東海に向けて560発以上の砲射撃を行い、さらに18日午後にも韓半島の両岸でおよそ250発の砲射撃を行うなど、異例の挑発を続けています。
北韓は韓国の定例の軍事訓練についてこれまで問題視してきませんでしたが、今回、南北の軍事合意に違反してまで砲射撃で対抗している背景として、軍事合意の破棄をあおり、さらなる挑発に乗り出す名分にするためではないかという見方が出ています。
北韓は9月下旬以降、弾道ミサイルなどの発射を異例のペースで続けており、近く7回目の核実験に踏み切る可能性があるという分析が出ています。