政府は、新型コロナウイルスの感染状況を示す「実効再生産数」が9週間ぶりに1を上回ったと明らかにしたうえで、新型コロナとインフルエンザの同時流行の可能性について改めて警告しました。
実効再生産数は、1人の感染者から何人に感染が広がるかを示す指標で、1を超えると流行が拡大していることを意味します。
新型コロナの感染者は21日午前0時までに新たに2万4751人が確認され、5週間連続で2万人を上回ったほか、実効再生産数も1.09となり、9週間ぶりに1を超えたということです。
保健福祉部のイ・キイル第2次官は21日、中央災害安全対策本部の会議で、新型コロナとインフルエンザが同時に流行する可能性を強調し、徹底して備える必要があると述べました。
インフルエンザが疑われる患者の数も、今月の第2週目に外来患者1000人当たり6.2人を記録し、流行注意報の基準となる4.9人を上回りました。1歳から6歳までの場合は、1000人当たり7.2人で、全体の平均よりも高い状況です。
イ第2次官は、こうした指標を踏まえると、2つの感染症が同時に流行する可能性があるとしたうえで、インフルエンザに感染した際の重症化リスクが高い子どもや高齢者は、予防接種に積極的に参加するよう呼びかけました。
また、秋の行楽シーズンを迎え、人が集まる観光地の感染対策も設けたということです。
具体的には、全国17の市と道に感染対策を担当するスタッフを2500人配置するほか、仁川空港をはじめとする8つの空港に検疫支援スタッフを156人配置し、国際線の需要の急増に備える計画です。