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政治

北韓、約25発の弾道ミサイル発射 100発の砲撃も

Write: 2022-11-03 09:08:25Update: 2022-11-08 15:47:31

北韓、約25発の弾道ミサイル発射 100発の砲撃も

Photo : YONHAP News

北韓が2日、短距離弾道ミサイルなどおよそ25発を4回に分けて発射し、そのうちの1発が海上の軍事境界線にあたるNLL=北方限界線の南側に落下しました。  
また、NLL付近に設定された緩衝区域に向けて100発あまりの砲撃も行いました。
 
合同参謀本部によりますと、北韓によるミサイルの発射は10時間以上、4回に分けて行われたということです。
 
北韓はまず午前6時51分ごろ、西部の平安北道(ピョンアンブクト)定州(チョンジュ)と枇ヒョン(ピヒョン)から韓半島西の海、西海(ソヘ)に向けて、短距離弾道ミサイル4発を発射しました。
 
2時間後の午前8時51分ごろには、東部の江原道(カンウォンド)元山(ウォンサン)から韓半島東の海、東海(トンへ)に向けて、短距離弾道ミサイル3発を発射しました。
 
このうちの1発がNLLの南26キロ、江原道束草(ソクチョ)の東57キロ、鬱陵島(ウルルンド)の北西167キロに落下しました。
 
北韓が沿岸砲やロケット砲をNLLの南側に発射したことはありますが、弾道ミサイルは初めてで、ミサイルの飛行ルートが鬱陵島の方向だったため、鬱陵島地域では一時、空襲警報が発令されました。
 
このミサイルはおよそ190キロ飛行しましたが、韓国軍は、「ミサイルの軌跡は鬱陵島と一直線上にはない」としたうえで、北韓が意図的にこの方向に発射したのかどうかはさらに分析する必要があると話しています。
 
北韓は6月5日にも短距離弾道ミサイル8発を同時多発的に発射していますが、およそ25発を相次いで発射したのは初めてで、ミサイルの種類が多様であれば迎撃が難しくなるという点を狙ったとする分析が出ています。
 
韓国軍は警戒態勢レベルを引き上げ、空軍の戦闘機「F-15K」と「KF-16」は午前11時10分から、北韓の挑発に対抗して、NLLの北側の公海上に空対地ミサイル「SLAM-ER」2発とスパイス2000誘導爆弾1発を発射しました。
 
韓国軍がNLLの北側に射撃したのは初めてです。
 
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は北韓の弾道ミサイルの発射を受けて2日午前に開いた緊急国家安全保障会議(NSC)で、「分断後初めて、NLLを侵犯して行われた、実質的な領土侵害だ」としたうえで、「韓国社会と韓米同盟を揺さぶろうとする北韓のいかなる試みも通じない」と強調しました。
 
合同参謀本部のカン・シンチョル作戦本部長も2日午前、「NLLの南側で韓国の領海に近い場所に落下したのは極めて異例のことであり、決して容認できない。韓国軍はこれに断固として対応する」と述べました。
 
金承謙(キム・スンギョム)合同参謀本部議長は、在韓米軍司令官を兼ねるラカメラ韓米連合軍司令官との会議で、北韓の挑発に関する情報を共有し、北韓の威嚇や挑発に対応して連合防衛態勢をさらに強化することで一致しました。
 
韓米は先月31日から5日間の日程で、戦闘機240機あまりを動員し、大規模な韓米合同演習「ビジラント・ストーム」を行っていて、北韓はこれを口実に挑発に出たとみられます。
 
北韓の朝鮮労働党中央軍事委員会の朴正天(パク・チョンチョン)副委員長は、1日付けの朝鮮中央通信を通じて「ビジラント・ストーム」を強く批判する談話を発表し、「韓米が北韓に対して武力行使を企てた場合、大きな代償を払うことになる。武力行使をためらいなく実行する」と警告し、それからおよそ7時間後に弾道ミサイルが発射されました。
 
北韓はミサイルのほかにも、午後1時27分から1時 55分ごろにかけて、南部の江原道高城(コソン)から東海のNLLの北側の緩衝区域に向けておよそ100発の砲撃を行いました。
 
これは2018年9月19日に結んだ南北軍事合意に違反するもので、韓国軍はただちに中止を求める警告を伝えました。

★2022年11月8日修正

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