韓国軍の合同参謀本部は7日、北韓の核やミサイルなどによる攻撃を想定した指揮所訓練「太極(テグク)演習」を始めました。10日まで実施する予定です。
合同参謀本部によりますと、北韓の核とミサイルや、最近の挑発の動きなど様々な脅威に備え、実質的な任務遂行能力を高めるということです。 太極演習は、合同参謀本部の主導で定期的に実施する防衛的な性格の演習で、実際の兵力と軍事装備は動かさず、コンピューターシミュレーションを使った「ウォーゲーム」形式で行います。
演習は1995年から始まり、2019年からは戦時や災害など国の非常事態に対応する政府の「乙支(ウルチ)演習」と統合して行われましたが、ことしは4年ぶりに単独で行われます。
韓国軍は、直近の4か月間、連続で軍事訓練を行っています。
8月には韓米合同軍事演習「乙支フリーダムシールド(UFS)」、9月はアメリカの原子力空母「ロナルド・レーガン」が参加する韓米合同演習、10月は野外機動訓練「護国訓練」と韓半島西の海、西海(ソヘ)での合同海上訓練、そして11月に韓米空軍合同訓練「ビジラント・ストーム」が実施されています。
一方、北韓の朝鮮人民軍総参謀部は7日、ビジラント・ストームへの対応として「2日から5日まで軍事作戦を断行した」と発表しました。
朝鮮人民軍総参謀部は、「敵の挑発的な軍事的妄動がしつこくなるほど、われわれの対応は一層無慈悲になる」と警告し、今後も実践的な軍事措置で対応していくとしています。
北韓は、2日にSRBM=短距離弾道ミサイルなどおよそ25発、3日にはICBM=大陸間弾道ミサイル1発とSRBM5発、そして5日にはSRBM4発を発射しています。