大統領室が、11日からの尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の東南アジア歴訪の際に、大統領専用機にMBCの記者の同乗を認めない方針を決め、これに対してMBC側が「取材を不当に制約する行為だ」として反発しています。  
 
尹大統領は、カンボジアのプノンペンで開かれるASEAN=東南アジア諸国連合の会議に関連した首脳会議や、インドネシアのバリ島で開かれるG20=主要20か国首脳会議などに出席するため、11日から5日間の日程で東南アジアを訪れます。
 
大統領室は歴訪を2日後に控えた9日、MBCに大統領専用機への同乗を認めない方針を伝えました。
 
大統領室がMBCに送った通知には、「専用機への同乗は、外交、安全保障に関する取材の便宜を図るために提供してきたものだが、最近MBCが外交関連で歪曲し偏った報道を繰り返したことを考慮し、MBCには取材の便宜を提供しないことにした」と書かれていました。
 
また、「MBCは字幕の捏造や、同盟国との関係に影響を及ぼしかねない歪曲した報道をしながらも、是正措置を取っていない。今回も歪曲し偏った報道を行う可能性があり、それを防ぐためのやむを得ない措置だ」と強調しました。
 
これに対して、MBC側はマスコミの取材を明らかに制約する行為だとして反発しています。
 
同乗を認めない場合、別途航空券を手配し、現場での取材は必ず行うということです。
 
9月末に尹大統領がアメリカを訪問した際の暴言疑惑は、MBCが最初に報道しました。これに対して大統領室は、MBCが尹大統領の発言を歪曲して報じ、韓米の同盟関係に影響を与えたとして、MBC側に経緯の説明を求める公文書を送っています。