イギリスの公正取引委員会にあたる競争・市場庁（CMA）は14日、大韓航空とアシアナ航空の合併について、価格の上昇とサービスの低下を招くおそれがあるとして、対応策の提出を求めました。 
 
韓国に入国したイギリス人は、新型コロナの感染拡大前の2019年はおよそ14万人だったものが、ことしはこれまでのところ4万4000人あまりと大幅に減っていますが、新型コロナの水際対策の緩和により、今後回復が予想されています。
 
しかし、現在、ソウルとロンドンを結ぶ直航便は、大韓航空とアシアナ航空の２社しか運営しておらず、両社が合併する場合、消費者の選択の幅が狭まってしまうのではないかという懸念が出ています。
 
このため、大韓航空は、独占・寡占の懸念を解消できる対応策を、21日までにイギリスの競争・市場庁に提出しなければなりません。その後、競争・市場庁は、両社の合併を承認、または追加の調査を課すかどうか、28日までに決定する予定です。
 
大韓航空は、「是正措置についてイギリス当局と相談している。早急に内容をまとめて提出する予定だ」と明らかにしています。
 
一方、アメリカ法務省もまた、大韓航空とアシアナ航空の合併に関する審査結果を15日に発表する予定です。アメリカの審査結果は、EU＝ヨーロッパ連合、日本、中国などの審査にも影響を与えるものとみられ、注目が集まっています。