梨泰院(イテウォン)の転倒事故をめぐって、特別捜査本部が捜査していた警察官と、事故後の安全関連業務を担当していたソウル市の職員が自殺したことを受けて、現場の実務者に責任を転嫁しているという批判が高まっています。
ハロウィーンの人出の危険性に関する事前の報告書を隠ぺいした疑いが持たれていた龍山(ヨンサン)警察署の情報係長は11日、自宅で遺体で発見されました。
同じ日、ソウル市の安全支援課長も自宅で亡くなっているのが発見されました。安全支援課では、転倒事故のあと、負傷者や遺族の心のケアや、安全対策の緊急点検などを担当しています。
立場の弱い現場の実務者ばかり捜査しているという批判がオンラインを中心に高まっていることを受け、特別捜査本部は、早急に捜査の範囲を拡大すると明らかにしました。
15日には、報告書の削除を指示した疑いが持たれている龍山警察署の情報課長を出頭させました。特別捜査本部が被疑者の出頭を命じたのは今回が初めてです。
また、今回の事故を受けて職務停止となっているソウル警察庁の情報部長も出頭を命じられるものとみられるほか、李林宰(イ・イムジェ)前龍山警察署長や当時の柳美眞(リュ・ミジン)状況管理官などに対する取り調べも、早ければ今週中にも始まるものとみられています。