北韓が兵士1万2000人あまりを動員して軍事パレードの準備をしているとみられる様子が衛星写真にとらえられました。
アメリカの政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」は、アメリカの宇宙企業「プラネット・ラボ」が20日に撮影した衛星写真を分析した結果、平壌(ピョンヤン)の美林(ミリㇺ)飛行場に兵士1万2000人あまりが集まっているとみられると報じました。
ことし4月に撮影された写真では、軍事パレードを1週間後に控えていた段階で、現在と同程度の人数が集まっていたということです。
「ボイス・オブ・アメリカ」は、北韓が今後さらに動員数を増やしこれまで以上に大規模な軍事パレードを準備している可能性を指摘するとともに、この規模で開催する場合は、開催日が迫っているとみられると分析しました。
北韓情報専門サイトの「デイリーNK」は、こうした兵力の動向にもとづいて、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の誕生日の来年1月8日や人民軍創建75周年の2月8日を控えて、北韓が軍事パレードの準備に入った可能性があるという見方を示しています。
ただ、過去に軍事パレードの開催場所として使われてきた金日成(キム・イルソン)広場では、今のところこれといった動きはみられないということです。
韓国軍の関係者は、「動向を注意深く見守っているが、過去にも美林飛行場に数万人が集まったことがあり、兵士の数が異例とはみていない」と話しています。