アメリカ政府が、脱北者2人に人道的臨時入国許可書を発給したと、アメリカの国営放送「ボイス・オブ・アメリカ」が報じました。
ボイス・オブ・アメリカによりますと、 第三国に滞在している脱北者2人は、アメリカ政府と民間団体の関係者の支援を受け、人道的臨時入国許可書の発給を受け、先月、アメリカに入国したということです。
人道的臨時入国許可は、第三国に滞在している外国人が、人道主義の観点から緊急な支援が必要とされる場合や公益目的を満たす場合、アメリカへの入国を許可する制度です。
通常、第三国に滞在している脱北者は、1年から2年にわたる難民審査を経てアメリカに入国しますが、人道的臨時入国許可の手続きは、審査過程が比較的短く簡単だということです。
ボイス・オブ・アメリカは、「第三国に滞在している脱北者が、難民の地位を得ずにアメリカに入国できるチャンスがあることが、今まできちんと知られていなかった」と報じました。
ただ、臨時入国許可の対象者は、難民の地位が認められないため、医療保険や経済支援などアメリカ政府による再定着のための支援は受けられません。