韓国では季節性インフルエンザの流行が続いていて、政府は、備蓄している抗インフルエンザウイルス剤を9日から市場に供給する方針を明らかにしました。
疾病管理庁が6日に明らかにしたところによりますと、去年12月25日から31日までの1週間、インフルエンザが疑われる患者の数は外来患者1000人あたり60.7人で、前の週に比べて10%増えました。
これは、流行注意報発令の基準となる外来患者1000人あたり4.9人の12倍以上となっています。
なかでも7歳から18歳までの患者の増加が目立ち、インフルエンザが疑われる患者の数は、7歳から12歳までが外来患者1000人当たり154.6人、13歳から18歳までは133.7人に上っています。
流行の拡大を受けて、疾病管理庁は6日、感染予防対策の徹底を呼びかけるとともに、インフルエンザの流行に対応するために政府が備蓄しているタミフルなどの抗インフルエンザウイルス剤を、78万7000人分、9日から市場に供給する方針を明らかにしました。その後も抗ウイルス剤の不足が続いた場合、備蓄分を追加で供給するとしています。
現在、製薬会社が保有している抗ウイルス剤の在庫はおよそ125万人分で、新型コロナ流行前の2017年から2018年にかけての流行時期に比べると3分の2の水準にとどまっています。