先週、新型コロナの新たな感染者数が2週連続で減少し、屋内でのマスク着用義務の解除に必要な4つの指針のうち2つが満たされました。実際に義務が解除されるか、政府の判断に注目が集まっています。
政府は、▼患者発生状況の安定化▼重症患者数と死者数の減少▼安定した医療対応力▼高リスク群の免疫獲得、の4つの指針のうち2つ以上で基準を満たした場合、中央災害安全対策本部が議論をしたうえで、マスク着用義務の緩和時期を決定する方針を示しています。
これまでは、「安定した医療対応力」しか基準を満たしていなかったため、マスク着用義務の解除が見送られてきましたが、「患者発生状況の安定化」の具体的指標である、1週間の新たな感染者数が2週連続で減少という基準が先週達成されました。新規感染者数は、先月の第3週は47万1195人、第4週は45万8709人、今月の第1週は41万4673人と減っています。
ただ、残りの2つの指標を見てみると、重症患者数は500人を上回っているうえ、オミクロン株に対応した改良ワクチンの高齢者の接種率は31%と、政府の目標値である50%をはるかに下回っています。
また、中国からの入国者を中心に、海外から感染者の流入も続いています。
中央防疫対策本部によりますと、7日、中国から入国した短期滞在の外国人291人が空港でPCR検査を受け、15%に当たる43人が陽性と判明しています。
防疫当局は、新たな変異株や海外の感染状況の国内への影響などを総合的に検討して判断するとしています。
一方、中央防疫対策本部によりますと、新型コロナウイルスの感染者は9日午前0時までに新たに1万9106人が確認されました。
週末に検査件数が減った影響で、新たな感染者数は前日に比べて2万7660人少なくなっていますが、月曜日の発表分としては去年11月7日以降、およそ2か月ぶりの少なさとなっています。
重症者数は前日から6人増えて532人となっています。9日に報告された死者数は35人で、前日より1人多くなっています。