40年近く前に打ち上げられ、任務を終えたあとも地球の周りをまわっていたアメリカの地球観測衛星が9日午後、予定通り韓半島の近くに落下したものとみられます。これまでのところ、被害は報告されていません。
落下したのは、1984年10月にNASA=アメリカ航空宇宙局が打ち上げた地球観測衛星です。重さ2450キロで、2005年に寿命を終えてからも地球の軌道を旋回し、9日に地球に落下しました。
科学技術情報通信部は9日午後、アメリカの地球観測衛星の残骸は韓半島上空を通過したと推定され、これまでに被害の届け出はなかったと発表しました。
正確な落下地点や時刻はアメリカ空軍が公式に発表するということです。アメリカが衛星が落下したと判断するのは、落下を観測した場合、または90~120分間、衛星が観測されなかった場合だということです。
韓国政府は、衛星が9日午後0時20分から1時20分までの間に落下する可能性が高く、落下予測地域に韓半島が含まれていたため、同日の午前7時に警戒警報を発令し、「宇宙危険対策本部」を招集して万一の事態に備えていました。
また、衛星は、大気圏に再突入する際に分解され、大部分が焼失すると予想されるものの、一部の残骸が広い範囲にわたって落下する恐れがあるとして、注意を呼びかけていました。