韓国の国連大使は、国連安全保障理事会が北韓の度重なる挑発行為に十分に対応していないと指摘するとともに、常任理事国に対して拒否権の乱用を控えるよう求めました。
韓国の黄浚局(ファン・ジュングク)国連大使は現地時間の16日、安全保障理事会の非公開会合で、「北韓が去年、8回にわたるICBM=大陸間弾道ミサイルの発射実験を含め、弾道ミサイルを70発以上発射したにもかかわらず、安保理は何ら対策を講じなかった」として、安保理が北韓の度重なる挑発行為に十分に対応していないと非難しました。
黄大使はそのうえで、「2017年に安保理が採択した対北韓制裁により、北韓がICBMを発射した場合は制裁を強化しなければならないが、一部の常任理事国が拒否権を行使し、制裁の強化につながらなかった」と批判しました。
黄大使は、拒否権を行使した常任理事国について名指しはしなかったものの、「2つの常任理事国」と言及し、中国とロシアを間接的に批判しました。
黄大使はまた、中国とロシアが2006年から2017年まで北韓の大量破壊兵器開発計画をめぐる10件の決議案に賛成しながら、去年の北韓の挑発に対する決議案には拒否権を行使したことは矛盾だと指摘しました。