北韓が18日夕方、韓半島東の海、東海(トンヘ)に向けて、長距離弾道ミサイルを発射しました。ICBM=大陸間弾道ミサイルの可能性が高いとみられています。
韓国軍の合同参謀本部によりますと、北韓は18日午後5時22分頃、首都平壌(ピョンヤン)近郊の順安(スナン)付近から東海に向けて、長距離弾道ミサイル1発を発射したとみられるということです。
韓国軍は、引き続きミサイルに関する詳しい情報の収集にあたっていますが、大陸間弾道ミサイル「火星17」の可能性が高いとみています。
ミサイルの発射を受け、韓国政府は、NSC=国家安全保障会議を開き、対応を協議しています。
一方、日本の防衛省は、北韓が午後5時21分ごろ、ICBM=大陸間弾道ミサイル級のミサイル1発を発射し、午後6時27分ごろ、北海道渡島大島の西方およそ200キロの日本の排他的経済水域内に落下したと推定されると発表しました。
防衛省は、飛しょう距離は約900キロ、最高高度は約5700キロ程度で、ミサイルは通常より角度をつけて高く打ち上げるロフテッド軌道で発射されたものとみています。
北韓による弾道ミサイルの発射は、ことし元日未明に首都平壌(ピョンヤン)近郊の龍城(ヨンソン)付近から東海に向け、超大型放射砲「KN-25」1発を発射して以来、およそ1か月半ぶりです。
韓国とアメリカは、北韓の核とミサイルの脅威を想定した図上演習を来週実施するほか、定例の合同軍事演習「フリーダム・シールド」を来月中旬に行うことにしています。
北韓外務省は17日、談話を出し、「韓国とアメリカが軍事演習を予定通り進めれば、かつてない強力な対応に直面するだろう」と警告しました。
談話はまた、アメリカが北韓問題を取り上げるため国連安全保障理事会を招集したことに触れ、「北韓を敵対視する政策機構に転落させようとする策動だ」として、アメリカを強く批判しています。