韓国軍は22日、北韓がICBM=大陸間弾道ミサイルの発射能力をすべて保有しているとの見方を示しました。
これは、与党「国民の力」に所属する劉相凡(ユ・サンボム)議員が、韓国軍の情報機関、国防情報本部から説明を受け、明らかにしたもので、劉議員によりますと、国防情報本部は、「北韓はこれまで、ICBM発射実験を高角度のロフテッド軌道で行ってきたが、通常角度で打ち上げる能力をすでに獲得しており、アメリカに圧力をかけるためにタイムラインを調整している」と述べ、通常角度での発射実験を行う可能性があるとの見方を示したということです。
国防情報本部はまた、北韓がことし、これまでの警告通りにスパイ衛星を打ち上げる可能性も高いと述べたということです。北韓は、去年12月に、ことしの4月までに軍事偵察衛星1号機の発射準備を終えると発表しています。
北韓による7回目の核実験については、核爆弾の小型化、軽量化を達成するには核実験が不可欠で、北韓北東部の豊渓里(プンゲリ)にある核実験場の3番坑道は核実験が可能な状態にあるとの見方を示したということです。
一方、国防部が今月16日に発行した最新の国防白書では、北韓がICBMの中核技術である大気圏再進入の技術を確保したかどうかについて、「北韓のICBM発射実験はいずれも通常より高い角度で発射する高角発射で行われているため、大気圏への再進入に必要な技術を確保しているかどうかについては、さらなる確認が必要だ」としています。