北韓は、人工衛星を打ち上げるためのロケット用の高出力エンジンの開発に成功し、各種の衛星を軌道に乗せることができるようになったと主張しました。
北韓の朝鮮中央通信は6日、人工衛星の開発や打ち上げなど宇宙開発分野を担当する国家宇宙開発局のパク・キョンス副局長の前日の記者会見での発言を引用し、北韓の宇宙開発事業における成果が拡大していると報じました。
それによりますと、パク副局長はロケット用の高出力エンジンの開発に成功し、各種の衛星を軌道に乗せる準備ができたとしたほか、北韓の人工衛星開発事業が持続的発展を遂げていると主張しました。
また、北韓が2009年3月に宇宙条約の「月その他の天体を含む宇宙空間の探査及び利用における国家活動を律する原則に関する条約」と「宇宙空間に打ち上げられた物体の登録に関する条約」にそれぞれ加盟したことにも触れ、北韓が宇宙条約や宇宙物体登録条約の当事国として、宇宙探査において主権国家の権利を行使できることを強調したということです。
北韓の国家宇宙開発局は去年12月18日、北西部の東倉里(トンチャンリ)にある衛星発射場で、テスト衛星をロケットに搭載し発射したと明らかにし、ことし4月までに、軍事偵察衛星1号機の打ち上げ準備を終える計画だと発表しました。
今日公開されたパク副局長の会見は、4月の軍事衛星の打ち上げに向けてだけでなく、今月予定されている韓米合同軍事演習への対応として、北韓が「人工衛星の開発」という名分でロケット発射を行うための布石ではないかという見方が出ています。