2015年の計画発表以降、ほぼ進展がなかった済州第2空港建設事業を、環境部が6日、事実上許可し、事業の推進に弾みがつくか注目されます。
済州第2空港建設事業は、済州道西帰浦(ソギポ)市に、6兆6000億ウォンを投じて、滑走路1本を備えた面積545万7000平方メートルの新しい空港を建設するものです。現在の済州空港の1.6倍の広さで、年間2000万人が利用できる空港の建設を目指しています。
2015年に国土交通部が建設計画を発表し、基本計画を策定したあと、2019年に環境アセスメントの評価書を提出しましたが、2021年に環境部が、鳥類の生息地の保全など環境保全対策が不十分だとして差し戻しました。
これを受けて、国土交通部は資料を補完し、ことしのはじめに再び協議を要請し、これに対して環境部は6日、「適正な補完が行われるなど立地の妥当性が認められる」として、「条件付き承認」の決定を出し、事実上、事業の推進を許可しました。
環境部は、住民の意見集約や、鳥類と航空機の衝突を防ぐ対策を実施することなどを条件としてあげています。
このため、国土交通部は、第2空港の基本計画案を公開し、住民の意見を聴くことにしました。また、法律に基づき、済州道と道議会による環境アセスメントをもう一度行うことになります。
第2空港の建設について、環境破壊などを理由に強く反対する市民団体は、環境部の決定を批判するとともに、建設の賛否を問う住民投票を実施すべきだとしています。
去年1年間の済州空港の利用者数は2970万人余りで、収容人数の2500万人を大幅に上回っています。