最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が城南(ソンナム)市の市長だった際、李代表の秘書室長を務めた男性が9日午後7時30分ごろ、自宅で遺体で見つかりました。
遺体で見つかったのは64歳の元秘書で、現場から遺書が見つかったことから、警察は男性が自殺を図ったとみて、詳しい状況を調べています。
警察は、李代表について、城南市のプロサッカーチームの運営をめぐる不正疑惑などで捜査を行っていて、李代表の側近だった元秘書の男性も捜査対象に含まれています。
見つかった遺書には、これ以上の犠牲はあってはならないとして、李代表に対して政治をあきらめるよう促す内容や、「一所懸命に働いただけなのに、検察の捜査対象になってくやしい」といった趣旨の言葉が書かれているということです。
男性は、李代表の城南市長時代から秘書室長を務め、李代表が京畿道(キョンギド)の知事に当選すると、引き続き秘書室長に起用されました。
その後は京畿住宅都市公社の経営企画本部長となり、公社の社長が辞任してからは社長代行を務めました。
辞任した社長は、京畿住宅都市公社の名義で李代表の自宅の隣の部屋を借り、公社の職員たちに李代表の大統領選挙運動を支援させた疑いで警察の捜査を受けていましたが、亡くなった男性は、警察の捜査は受けていなかったということです。
李代表は10日、亡くなった男性について、「検察のでっちあげ捜査・圧迫捜査に苦しんでいた」と説明するとともに、「彼の死を政治的道具にすべきではない。狂気に満ちた検察を到底許せない」として、検察を強く非難しました。
李代表の関係者が死亡するのはこれで5人目です。
おととしの12月、城南市の都市開発事業の不正疑惑で城南都市開発公社の幹部2人が相次いで自殺し、去年1月には李代表の弁護士費用を企業が肩代わりしたとの疑惑を提起した市民団体の代表が、ソウル市内の宿泊施設で遺体で見つかっています。死因は病死と発表されました。
そして、去年7月には李代表の妻が京畿道庁の法人カードを私的流用した疑いに関連して、警察の捜査を受けていた40代の男性が自殺しました。