日本を訪問中の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、日本の政界や財界関係者らと相次いで会談しました。
尹大統領は訪日2日目の17日、都内のホテルで日韓議員連盟や日韓協力委員会など、両国の交流や親善を支援する団体の関係者らと会談しました。
この場には、自民党副総裁の麻生太郎元総理や日韓議員連盟の会長に就任が決まっている菅義偉前総理も参加しました。
共同通信によりますと、菅前総理は韓日首脳会談の結果について「高く評価する」としたほか、「人的交流を盛り上げたい」と意欲を示したということです。
福島第1原子力発電所の汚染処理水の放流問題について、菅前総理は「IAEA=国際原子力機関と連携して計画を進めている」と説明し、尹大統領は「科学的な分析が必要だ」と指摘したと、共同通信は報じました。
尹大統領はまた、韓国の全国経済人連合会と日本の経団連が主催する「ビジネス・ラウンドテーブル」に参加し、両国が協力してさまざまなグローバル課題に共同で対応することの必要性や普遍的価値を共有する国同士の連携や協力が重要だという点を強調したということです。
この「ビジネス・ラウンドテーブル」には、サムスンや現代(ヒョンデ)、LG、SKなど韓国の大手グループのトップらも参加しました。
韓国の大統領が韓日間の経済関係者の行事に参加したのは、2009年6月、李明博(イ・ミョンバク)大統領の訪日期間中に開催された懇談会以降、14年ぶりで、4大グループの会長が参加したのはおよそ20年ぶりです。
尹大統領はこのあと、慶応大学で韓日両国の大学生を対象に講演を行い、JR新大久保駅のホームから転落した男性を救助しようとして命を落とした韓国人留学生、故李秀賢(イ・スヒョン)さんの追悼碑を訪問したあと帰国する予定です。