日本政府が半導体材料の韓国への輸出管理を緩和したことを受けて、韓国政府はこの問題でWTO=世界貿易機関に対して行った提訴を取り下げました。
産業通商資源部によりますと、WTOに行った提訴を23日、取り下げたということです。
日本政府は2019年7月から、半導体製造に欠かせないフッ化水素、フッ化ポリイミド、フォトレジストの3品目について、韓国向けの輸出管理を厳格化し、韓国政府はこれを受けて同じ年の9月にWTOに提訴していました。
李昌洋(イ・チャンヤン)産業通商資源部長官は22日、日本訪問の成果について、「日本政府による輸出管理の緩和と韓国のWTOへの提訴の取り下げ手続きが今週中に終わることになる」と明らかにしていました。
一方、韓国政府は、輸出先として優遇する対象から外されている日本を対象国として再指定するための「戦略物資輸出入告示」の改正案を、来月12日まで行政予告するとしています。
産業通商資源部は、「現在、アメリカ、イギリス、フランスなど28か国は韓国の輸出優遇対象国に含まれていて、日本は別枠となっている。これをひとつにまとめ、2019年7月以前の姿に戻す」と説明しています。
日本政府による韓国の輸出管理優遇対象国への再指定の可否について、韓国政府は両国間の輸出管理政策対話などを通じて協議していく方針です。