ソウル市内の有名塾が立ち並ぶ地域で、高校生をだまして麻薬成分が入ったドリンクを飲ませ、親に口止め料を要求する事件が発生し、警察は、組織犯罪の新たな手口とみて捜査しています。 
 
警察によりますと、3日午後6時ごろ、男女あわせて4人の容疑者が、江南区庁（カンナムグチョン）駅と大峙洞（テチドン）駅の近くで、ヒロポンが入った飲み物を高校生らに飲ませたということです。
 
容疑者らは、高校生らの保護者に電話し、子どもが麻薬を服用したことを通報すると脅迫して、口止め料を要求したということです。
 
警察は、ドリンクを飲んだ子どもの親から、子どもが体の不調を訴えているという通報を受け、防犯カメラと被害者の供述などをもとに容疑者らを特定し、4人の身柄を確保しました。
 
容疑者らは警察の取り調べに対し、「高額アルバイトの募集をインターネットで見て、指示通り試飲会を行っただけだ」と主張しているということです。
 
警察は、被害を受けた高校生らの保護者が、容疑者以外の人物からも脅迫の電話を受けたことに注目し、今回の犯行が特殊詐欺グループによる新たな組織犯罪の手口である可能性が高いとみています。
 
尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は、麻薬が高校生まで巻き込んでしまった衝撃的な事件だとして、同様の手口による犯罪の根絶に向け、総力を挙げて捜査するよう指示しました。