強風警報と乾燥警報が同時に出された韓半島東部の江陵(カンヌン)で山火事が発生し、午後1時半の時点で住宅やペンションなど64棟が焼け、観光客を含む1000人あまりが避難しました。消防の対応として、最高のレベル3がことし初めて発令されました。
11日午前8時22分頃、江陵市の蘭谷洞(ナンコクトン)で発生した山火事は、秒速30メートルの強い風により、出火地点から2キロほど離れた沿岸まで広がり、その後、北方向に広がり続けています。
山林庁と消防庁は、出火の原因について、蘭谷洞にあるゴルフ場で松の木が電線に接触して、山火事になったものとみています。
これまでおよそ103ヘクタールの山林が燃えたとみられています。
また、住宅やペンションなど64棟が全焼または一部が焼け、住民303人、観光客708人が避難したということです。
山林庁は、午前10時に3段階の山火事の警戒レベルのうちレベル2を発令し、その30分後にレベル3に引き上げました。
山火事の警戒レベル3は、予想される被害面積が100ヘクタール以上で、平均風速が秒速11メートル以上の強風で大型の山火事へと拡大するおそれがある場合に出されます。
消防庁もまた、午前9時45分に消防の対応として最も高いレベル3を発令しました。消防のレベル3が発令されたのは、ことしに入って初めてです。
消防庁によりますと、強風のためヘリコプターを使った消火活動ができない状態だということです。
当局は、消防車など107台と消防隊員1410人を動員して消火にあたっています。