北西の風に乗って飛来した黄砂により、韓国では12日、全国のPM10=粒子状物質の濃度が基準の2.5倍を上回り、ことしに入ってもっとも高くなりました。
環境部の国立環境科学院によりますと、12日午後1時の時点で、全国の1日平均のPM10濃度は、1立方メートルあたり277マイクログラムと、韓国の大気汚染の基準、100マイクログラムを2.5倍以上、上回ったということです。
これは、ことしに入ってもっとも高いものです。
地域別に見ますと、全国でもっとも高かったのは、346マイクログラム の済州島で、もっとも低かったのは224マイクログラムの釜山でした。
ソウルは255マイクログラムでした。
なかでも済州島では午前9時の時点で828マイクログラムまで上昇したところもありました。
こうしたPM10濃度の上昇は、モンゴルの地表が雪で覆われず、むき出しになったことや、平年より気温が高く黄砂が発生しやすい環境になったことが背景にあります。
国立環境科学院は、黄砂の影響で13日まで全国のPM10濃度が高い状態が続き、大気汚染のレベルが「非常に悪い」の段階になると見込んでいます。