「ChatGPT」に象徴される大規模言語モデルをベースとするものをはじめ、AI＝人工知能分野全般における競争力を高めるため、科学技術情報通信部は、人材の育成策を含む成長戦略を発表しました。 
 
それによりますと、政府はまず、民間企業が主導し、政府が支援するAI産業のエコシステムの整備と、医療や法律などの分野でのAI応用サービスの高度化に力を入れるとしています。
 
また、「ChatGPT」など自然な会話を理解して生成する海外のAIに対抗するため、韓国独自の大規模言語モデル型のAIの開発に向けて、専門分野の人材養成に力を入れる方針です。
 
そのため、2027年までに、AI専門の大学院などで、6万5000人の人材を養成するとしています。
 
また、2026年までにAI産業生態系の要と言えるサービス型ソフトウェア（SaaS）企業１万社を育成する方針です。
 
政府はまた、「デジタルプラットフォーム政府」の計画も発表しました。
 
デジタルプラットフォーム政府は、政府のあらゆるデータを一つに結合することで、役所内での作業効率を高めるとともに、国民ひとりひとりに合ったサービスを先回りして提供することを目指します。
 
そのため、民間で開発したAIに政府の文書や報道資料を学習させ、政府専用のAIを開発するとしています。
 
尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は、「これまでの電子政府とは次元が異なるものだ」として、「整備の過程で専門人材が育つほか、各分野の産業が成長し、大きな雇用創出効果が生まれるだろう」と期待を示しました。