尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領のウクライナへの支援や台湾問題についての政策について、野党は、大統領が韓国を危険に陥れているとして強く批判しました。  
 
国会の国防委員会と外交統一委員会に所属する野党議員らは20日、「尹政権が最近、韓国軍の155ミリ砲弾50万発あまりをヨーロッパに送っているという見方が出ている。これが事実なら、韓国がウクライナを直接支援するもので、ロシアを敵に回すことになり危険極まりない」と主張しました。
 
また、「ロシアに現地法人を置く現代（ヒョンデ）自動車、LG電子、サムスン電子など160社あまりの韓国企業が制裁を受けることが懸念される。国益を損ね、韓国を安全保障や経済面で危機にさらすことになるだろう」と懸念を示しました。
 
野党議員らは、尹大統領が最近のインタビューで台湾問題に触れたことについても、「台湾問題は、米中対立の最前線であり、韓国が先走ってアメリカと歩調を合わせることはリスクが大きすぎる。ともすれば、韓国または韓国に駐留アメリカ軍の基地が、アメリカが中国と戦う際の前哨基地になる可能性があり、有事の際には参戦を要求される可能性もある」と指摘しました。
 
また、「国益にもならず、価値と同盟の連帯だけを強調する危険極まりない外交が続いていることを強く批判する」として、尹政権に対して外交政策全般を見直すよう求めました。