韓米の首脳が共同声明で台湾海峡の現状維持の重要性を強調したことに対して、中国政府が強く反発しました。
中国外務省の報道官は27日、定例の会見で、「アメリカと韓国は台湾問題を正しく認識し、『一つの中国』の原則を尊重すべきだ」として、台湾問題についての言及には慎重を期すよう求めました。
また、「誤った危険な道へ進み、次第に遠ざかってはならない」と強調しました。
この報道官は、「台湾は中国の一部であり、中国の主権と領土は一度も分離されたことがない。二つの中国を作ろうとする外部勢力こそが台湾海峡の現状を破壊しようとする主犯だ」と主張しました。
さらに、韓米首脳会談で拡大抑止の強化を盛り込んだ「ワシントン宣言」が発表されたことについても、「アメリカが地政学的な私利私欲のため、地域の安全保障を考えずに韓半島問題を拡大し、緊張を高めている」と批判しました。
韓米の首脳は共同声明で、「域内の安全保障と繁栄に欠かせない要素として、台湾海峡の平和と安定の維持の重要性を再確認した。不法的な海上領有権の主張や強圧的行為を含め、インド太平洋におけるいかなる一方的な現状変更の試みに対しても強く反対する」と述べています。
また、アメリカの拡大抑止の強化を盛り込んだ「ワシントン宣言」を、共同声明とは別の文書として公式に発表しています。