韓国水力原子力と知的財産権をめぐって法廷で争っているアメリカの原子力発電大手のウェスチングハウスの最高経営責任者が、ポーランドを訪問し、「韓国は原発をポーランドに建設することはできない」と主張しました。
ポーランドのメディアによりますと、ウェスチングハウスのフラッグマン最高経営責任者は先月26日、現地メディアとのインタビューで、「韓国水力原子力がウェスチングハウスやアメリカ政府の同意を得ずに原発を輸出するのは、国際法とアメリカの規定に違反するものだ。ポーランドのような法治国家が、知的財産権を侵害した技術の採択を検討することは想像できない」と述べました。
これに対し、韓国水力原子力は先月28日、「ポーランドでの原発プロジェクトの実施に法的な障害はない」とする反論資料をポーランドのメディアに送ったということです。
韓国水力原子力は去年10月、ポーランドの電力会社PGEとの間で、ポントヌフ地域に最大で原発4基を建設する内容の40兆ウォン規模の基本合意書を締結しています。
ちょうどこの頃、ウェスチングハウスは、韓国水力原子力が輸出を計画している韓国型原発の「APR1400」は、ウェスチングハウスの技術で作られたもので、韓国水力原子力が知的財産権を侵害したと主張し、韓国水力原子力を相手取り裁判を起こしました。
ウェスチングハウスは、「APR1400」に使われている技術は、アメリカの法律により無断で海外へ移転することが禁じられていて、アメリカ政府の許可なしに韓国企業が第3国に輸出することはできないとしています。
先月、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領がアメリカを訪問した際、韓国産業通商資源部の李昌洋(イ・チャンヤン)長官は、韓米の原発企業間の法的争いを早期に解決するために両国政府がともに努力することをアメリカ側に呼びかけましたが、両国政府の共同発表文にはその内容は盛り込まれませんでした。
一方で、共同発表文には、「両首脳が各国の輸出管理規定と知的財産権を相互尊重する」という内容が盛り込まれ、ウェスチングハウスに有利な内容になっているとの指摘が出ています。
これについて、産業通商資源部の関係者は、「相互の知的財産権を尊重するという極めて基本的な意味だ」と述べ、拡大解釈するべきではないと警戒しました。