7日から1泊2日の予定で韓国を訪れる岸田総理大臣の警護が、最高レベルに引き上げられることになりました。
警護水準の変更は、国内外の政治状況を考慮したものとみられます。
まず、日本で発生した故安倍元総理大臣の銃撃事件や、岸田総理大臣の演説会場に爆発物が投げ込まれた事件が影響した可能性が高いとみられます。
また、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領のことし3月の日本訪問と、最近のアメリカへの国賓訪問をきっかけに、韓日米3か国の安全保障協力が一層強化されたことから、北韓がさまざまな形で挑発を仕掛ける可能性も念頭に置いたもようです。
さらに、歴史問題などをめぐって日本政府を批判する声が韓国国内で高まっていることも、警護レベルの引き上げにつながったとみられます。
大統領室などが4日、明らかにしたところによりますと、軍や警察からなる警護当局は、指揮命令系統を大統領警護処に一本化し、警護区域の外に、別途、治安強化区域を設定するなど、総力を挙げての警護体制を敷いているということです。
大統領警護処の関係者は、「未来志向の韓日関係を安定して支えるため、全力で警護にあたる」と話しています。