尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は、政策の実施に消極的な官僚に対しては、大胆な人事的措置をとるよう、閣僚らに指示しました。 
 
尹大統領は9日の閣議で、就任からの1年で実現させた変化を強調するとともに、「変化は、前政権に対する明確な問題意識を持つことから始まる」と述べました。
 
尹大統領は、「政権交代が官僚社会に不利益を与えてはならないが、前政権の過ちは正確に認識すべきだ」とし、「長官らは断固たる態度で、自信をもって政策の実施に取り組んでほしい」と指示しました。
 
そのうえで、尹政権の政策に同調しない官僚は、いつでも人事的措置の対象となると強調し、政権交代後の適応が不十分な例として、前政権が進めていた脱原発などの環境政策からの脱却をあげました。
 
電気料金の引き上げによる経済負担の増加と、それにともなう世論の悪化が懸念されるなか、韓国水力原子力が古里（コリ）原子力発電所2号機の再稼働の許可を原子力安全委員会に申請しましたが、 委員会の審査が遅れていることを念頭に置いたものとみられます。
 
大統領室によりますと、尹大統領の「人事的措置」という発言は、公務員全員に対するメッセージだということです。