政府は、日本の福島第1原子力発電所に溜まり続ける汚染処理水の海洋放出をめぐり、韓国の専門家でつくる視察団を派遣することについて、視察団の目的は海洋放出の過程全般に対する安全性を「検証」ではなく「検討」することだと明らかにしました。
国務調整室の朴購然(パク・クヨン)第1次官は12日午前、視察団の派遣に関する会見で、「視察団は、汚染水の浄化や放出施設全般の運営状況や、放射性物質の分析能力などを直接確認する計画だ」と述べました。
視察団が独自検証のために現場で試料の採取などを行うことはなく、海洋放出のための施設やプロセス、安全性の根拠などについての「現場確認」に近いということです。
朴第1次官はまた、IAEA=国際原子力機関が試料の採取と分析を行っていて、この検証チームに韓国も含まれていることから、韓国はすでに検証プロセスに参加していると考えるべきだと説明しました。
日本政府も9日、視察団の受け入れについて、汚染処理水の海洋放出の安全性を韓国側に説明するとしながらも、「安全性について評価を行うものではない」と明らかにしています。
朴次官はまた、「日本政府は視察団の派遣を政府間の問題ととらえているため、民間からの参加は難しい」として、視察団に民間の専門家や市民団体のメンバーが含まれる可能性は低いことを示唆しました。
また、一般公開されないエリアを視察するため、韓国のメディアが同行することも難しいということです。
一方、韓日の外交当局は12日午後、局長級実務協議を開き、視察団が福島原発を訪れる23日と24日の2日間を含む全体の日程や視察団の規模、具体的な視察場所などについて協議を行いました。