G7広島サミットの首脳宣言に、G7が一丸となって前例のないレベルで中国に対応するという内容が盛り込まれるもようです。
アメリカの政府高官は、現地時間の18日、「われわれは、中国の非市場政策と経済的強圧を懸念しており、軍事的近代化の面では一部の技術を保護する必要があるとみている」と述べ、「こうしたテーマを首脳宣言に盛り込む」と明らかにしました。
さらに、「G7の首脳らは、中国をめぐる問題について、前例のない水準の連携を強調する予定だ」と述べました。
また、ロシアとウクライナの戦争については、「ロシアを経済的に孤立させ、軍事遂行能力を無力化するための新たな措置を示すことになる」と述べ、G7として追加の措置を取る可能性を示唆しました。
ことしのG7の議長国である日本は、G7サミットの最終日の21日、ロシアのウクライナ侵攻について話し合う場を新たに設けるということで、日本メディアによりますと、ウクライナのゼレンスキー大統領も21日の会議に参加する予定だということです。
一方、中国は18日、中央アジア5か国との初の対面による首脳会談を、中国のシルクロードの出発点だった陝西省の西安で開催しました。
中国の習近平国家主席は、カザフスタン、キルギスタン、タジキスタン、トルクメニスタン、ウズベキスタンの5か国の首脳と相次いで二国間会談を行い、その結果を盛り込んだ共同声明を発表しました。
中国の国営メディアは19日から広島で開催されるG7サミットは、中国とロシアに対するけん制に重きを置いているが、中国と中央アジア5か国による会議は、第3国をけん制する狙いはないと強調しました。
しかし、台湾海峡での一方的な現状変更や経済的強圧に対する反対など、中国をけん制する内容が扱われるG7サミットを前に、中国が友好国との結束を強める動きという見方が出ています。