福島第1原発での汚染水の処理方法を点検するため日本を訪れている韓国政府の視察団は、前日に続いて24日も現地で視察を行っています。
視察団は、23日、東京電力の案内で原発構内に入り、汚染水を保管するタンクや汚染水を浄化処理するALPSと呼ばれる多核種除去設備、そして処理水に含まれるトリチウムの濃度を測定する設備などを確認しました。
視察団の団長を務める原子力安全委員会の劉国熙(ユ・グクヒ)委員長は、およそ9時間にわたる視察のあと、記者らに対し、「当初計画していた設備は全て見た。各施設がどのようにして核種を除去するかを重点的に確認した」と述べました。
2日目の24日は、放射能分析実験室や、汚染水の希釈や放出関連の設備を中心に視察するほか、ALPSで処理する前と後の水の放射能濃度に関する資料を確認します。
今回の視察について、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表は24日、「汚染水は安全という日本の主張をオウムのように繰り返す結果になる可能性が高い」と批判しました。
そのうえで、「政府が国民の命を守る責任を度外視するなら、国会が前に出るしかない」と述べ、汚染処理水の海洋放出に反対する決議の採択を国会で目指す考えを示しました。
視察団は、25日に日本側の関係者との会合に臨んだあと、26日に帰国します。