放送通信委員会の前委員長だった韓相赫(ハン・サンヒョク)氏が、免職処分を不服として裁判所に出していた執行停止の申し立てが23日、棄却されました。
ソウル行政裁判所は23日、尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領が承認した免職処分の効力の停止を求めて韓氏が行った申し立てを棄却しました。
裁判所は棄却の理由について、「韓氏が職務を続ける場合、放送通信委員会に対する国民の信頼を損ねる恐れがある」と説明しました。
また、「犯罪が成立するかどうかとは関係なく、放送の中立性や公正性を守るべき放送通信委員長の職務を放棄した」と指摘しました。
文在寅(ムン・ジェイン)政権だった2020年に行われた放送通信委員会による総合編成チャンネルの再承認審査で、保守系のケーブルテレビ局「TV朝鮮」の採点が故意に減点されたとされる問題について、検察は、韓氏が問題を認知していたにもかかわらず黙認した疑いで、先月2日、韓氏を起訴しました。
政府はこれを受けて、韓氏を免職する手続きを進め、尹大統領が先月30日に免職を承認しましたが、韓氏は、処分の執行停止と、処分そのものの取消を求めて申し立てを行いました。