北韓は、新型コロナの感染予防対策として実施してきたマスクの着用義務を、屋内も含めて解除したものとみられます。 
 
アメリカの政府系放送局、ラジオ自由アジアは4日、北韓北西部の平安北道（ピョンアンブクト）の消息筋の話として、北韓の防疫当局が今月に入ってマスク着用義務を全面解除したと報じました。
 
この消息筋によりますと、防疫当局は先月30日、全国の住民に対して今月1日からマスク着用義務を解除すると伝えたということです。
 
北韓は、感染予防に関する政策の変更を公式的に発表していませんが、労働党機関紙の労働新聞に掲載された写真でも、一般市民がマスクをしていないことが確認できます。
 
北韓は先月16日から18日まで、国政運営全般を議論する労働党中央委員会の全体会議を開催しましたが、この場で防疫措置の緩和が決まったものとみられます。
 
北韓は、2020年の初め、新型コロナが世界的に拡散したことを受けて、国境を全面封鎖するなど、徹底した対策をとってきました。
 
今回の防疫措置の緩和に続いて、来週、インドネシアのジャカルタで行われるASEAN地域フォーラムの外相会合への参加や、9月に中国の杭州で開かれるアジア大会への選手団の派遣など、国境封鎖を一部解除する可能性が指摘されています。