政府は、大雨による洪水の被害を防止するため、北韓に対して、ダムを放流する際は事前に通知するよう改めて要請しました。 
 
統一部は、先月末に北韓に対してダムの放流について事前に通知するよう、記者会見の場で呼びかけています。
 
会見での呼びかけは、北韓がことし4月以降、南北間のホットラインを一方的に遮断しているため、直接、要請を行うことができないための措置ですが、北韓はこれまで呼びかけに反応していないということです。
 
統一部の具炳杉（ク・ビョンサム）報道官は17日の定例会見で、北韓に対して誠意ある措置を取るよう、改めて呼びかけました。
 
通知を求める対象としては、韓国に流れ込む臨津江（イムジンガン）の上流にある黄江（ファンガン）ダムを挙げました。
 
北韓が、黄江ダムの水門を開放すれば、南北軍事境界線に近い京畿道（キョンギド）漣川（ヨンチョン）郡の郡南（グンナム）ダムと必勝（ピルスン）橋付近の水位が大きな影響を受けます。
 
2009年には、北韓が事前の通知をしないで黄江ダムを放流したため、韓国の住民6人が死亡する事故が起きています。
 
一方、北韓は、ことしの梅雨による大きな被害はなく、影響を最小限に抑えていると報道しています。