朝鮮王朝時代に日本に派遣された外交使節、朝鮮通信使が乗った船の復元船が、来月1日、釜山から長崎県の対馬に向け、出港します。
釜山文化財団は、文化財庁の国立海洋文化財研究所と共同でこのプロジェクトを進めてきました。
朝鮮通信使船は、国立海洋文化財研究所が2018年に復元した、長さ34.5メートル、幅9.3メートルの木造船で、エンジン2基と、昔ながらの帆2張りを使って航海します。
朝鮮通信使は、韓国では壬辰倭乱と呼ばれる文禄・慶長の役で断絶した日本との交流を回復するため、1607年から1811年までのおよそ200年間、12回にわたり派遣されました。
使節団は当時、6か月ほどの旅路で日本の文人と酒や歌を交えながら交流したほか、朝鮮の文物を日本に伝える役割も果たしました。
釜山文化財団は今回、芸術団などおよそ100人を派遣する予定で、朝鮮通信使船は、8月1日午前に釜山を出港したあと、当日の午後に比田勝港に入港し、翌2日には厳原港に到着する予定です。
4日には歓迎セレモニーが行われるということです。
また、5日と6日の2日間、「対馬厳原港まつり」と連携し、朝鮮通信使船の解説や船上での伝統公演などのプログラムが行われるということです。