尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は28日、新しい放送通信委員長に、現在、大統領の対外協力特別補佐官を務める李東官(イ・ドングァン)氏を指名しました。
李氏は国会の人事聴聞会を経て8月に就任する見通しです。
李氏は保守系の日刊紙、東亜日報の元記者で、李明博(イ・ミョンバク)政権で大統領府の広報首席秘書官や大統領言論特別補佐官を務めていて、メディアと放送分野の専門家と評価されています。
李氏は、「大胆な規制改革、政策支援により、韓国がグローバルメディア産業大国に飛躍できるように最善を尽くしたい」と抱負を語りました。
そのうえで、「韓国にもBBCや日本のNHK国際放送のように国際的に信頼され、認められる公営放送がなければならず、ネットフリックスのような巨大なコンテンツ流通企業が生まれなければならない」と強調しました。
放送通信委員会をめぐっては、文在寅(ムン・ジェイン)政権で任命された前委員長が、保守系のケーブルテレビ局の審査に不正があったとされる問題に関連して、ことし5月に尹大統領に免職されています。
その後、放送通信委員会は、委員長が不在のなか、今月はじめに、KBSの受信料を電気料金と分けて徴収することを骨子とした施行令の改正を決め、大統領がこれを承認しています。