東京電力福島第一原発の汚染処理水の海洋放出に向けた準備が進むなか、最大野党「共に民主党」の李在明(イ・ジェミョン)代表が、海洋放出計画の中止を求め、岸田総理大臣あての書簡を日本大使館に預けたことがわかりました。
「共に民主党」の権七勝(クォン・チルスン)首席報道担当が31日の定例会見で明らかにしたところによりますと、書簡は28日にソウルの日本大使館に預けたということで、李代表はそのなかで、汚染処理水の海洋放出に対する韓国国民の懸念と反対の声を伝えたということです。
また李代表は、汚染処理水の海洋放出を見合わせるよう求めるとともに、国際社会との協力によって安全な解決方法を一緒に模索することを提案し、「両国が東アジアの平和に向けた関係に発展するよう、岸田総理大臣の決断を待つ」と促したということです。
「共に民主党」は先月、福島第一原発から出る汚染処理水の海洋放出計画の撤回を求める決議案を、国会本会議で与党が欠席するなか単独で可決しているほか、一部の議員が今月中旬に日本を訪れ、首相官邸前で抗議の集会を行っています。