韓国とアメリカによる大規模な合同演習「乙支(ウルチ)フリーダムシールド」が始まりました。演習に反発する北韓が軍事挑発に出ることが懸念されています。
演習は21日から31日まで行われる予定で、去年の2倍以上となる、およそ30の野外機動訓練が、北韓の核とミサイルを想定したシナリオにもとづいて行われます。
従来の訓練は、北韓の一連の挑発が戦争に発展するケースを想定していましたが、今回は、挑発など有事の兆候がない状態から一気に戦争に突入するシナリオを想定しています。
訓練には、北韓が有事の際に流布する可能性があるフェイクニュースへの対応なども初めて取り入れられました。
演習には両国軍の陸・海・空軍や海兵隊のほか、初めて在韓米軍の宇宙軍も参加しています。
北韓が核とミサイルの開発を加速させるなか、在韓米軍は、去年12月に宇宙軍を立ち上げ、衛星を用いた監視や探知能力の強化を図っています。
国連軍司令部のメンバー国であるオーストラリアやカナダ、イギリスなども、乙支フリーダムシールドに参加します。
一方、演習に合わせて、車両の通行規制や住民の避難を含めた全国一斉の空襲対応訓練が23日、およそ6年ぶりに行われます。