韓国と中国は、北京で経済協力に関する次官級の協議を行い、サプライチェーンの安定のために協力を強化すべきだという点で一致しました。 
 
外交部によりますと、韓中両国は29日、次官級の韓中経済共同委員会を開き、両国間のサプライチェーンの安定に向けた協力などについて議論しました。
 
韓中経済共同委員会は、両国が国交を結んだ直後の1993年から開催されている経済協力のための枠組みで、対面で開かれたのは2020年以降、初めてです。
 
韓国の代表を務めた外交部のオ・ヨンジュ第2次官は、両国間のFTA=自由貿易協定やサービス・投資分野の交渉を進展させることで両国が貿易投資を拡大すべきだと呼びかけるとともに、文化コンテンツの交流も回復させる必要があると強調しました。
 
アメリカの高高度迎撃ミサイルシステム「THAAD（サード）」の韓国への配備をめぐって、中国は、韓流文化の中国への流入を制限する、いわゆる「限韓令」の発布を否定しているものの、韓国の文化コンテンツの中国向け輸出は「限韓令」以前の水準を回復できずにいます。
 
オ第2次官はまた、知的財産権を保護するため、中国側との協力を強化する意志があることを伝えたほか、2030年の釜山万博の誘致に対する支持も要請しました。
 
これに対して、中国商務省の李飛副部長は、デジタル経済やグリーン成長など、両国間の協力を新しい分野へと拡大しつつ、両国の地方経済の間での協力を強化することや国際経済における協力の拡大などのため、努力しようと呼びかけました。