4つの調査会社が共同で行った世論調査で、尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領の支持率が5ポイント下がって33％となりました。

先月28日から30日まで、コリアリサーチなど4社が全国の成人男女約1000人を対象に尹大統領の国政運営について調査した結果、支持するとした人は2週前の調査結果より5ポイント下がって、33%だったということです。

これに対して、支持しない人は5ポイント上がって59%でした。

尹大統領の「評価すべき点」については、「ない」という回答が51％でもっとも多く、続いて「決断力がある」18％、「公正で正義感がある」6%、「一貫性があり、信頼できる」5%の順でした。

「評価しない点」については、「独断的で一方的だ」という回答が前回より5ポイント上がって21%ともっとも多く、「経験や能力が足りない」が16%、「国民との意思疎通が足りない」が12%である一方、 評価しない点は「ない」としている人も14%いることが分かりました。

こうした支持率の下落には、尹大統領が先月28日に与党「国民の力」の勉強会で「もっとも重要なのはイデオロギーだ」と発言したことに対する反発が強まったことが影響したとみられます。

尹大統領は翌29日の民主平和統一諮問会議の行事でも、「共産全体主義勢力が、嘘や偽りによる宣伝・扇動で自由な韓国社会を混乱させようと心理戦を続けている」と話しました。

また、政府と与党が、文在寅（ムン・ジェイン）政権下で陸軍士官学校に設置された独立運動家、洪範図（ホン・ボムド）将軍の胸像について、洪将軍が当時のソ連の共産主義勢力と手を結んだ経歴があることを理由に校外への移転を進めたことも支持率の低下につながったとみられます。

この調査の信頼水準は95％、標本誤差は3.1ポイントです。詳しい内容は、中央選挙世論調査審議委員会のホームページで確認できます。