李鐘燮(イ・ジョンソプ)国防部長官が辞意を表明しました。李長官は、野党が李長官の弾劾手続きを進めるなか、安全保障の空白を防ぐためだと辞意の理由を説明しています。
李長官は12日、KBSとの電話インタビューで、大統領室に辞意を伝えたと明らかにしました。
ことし7月、海兵隊の兵士が大雨の影響で行方がわからなくなった人を捜索中に急流にのまれて死亡した事件をめぐり、野党は、李長官が海兵隊の捜査チームに不当に圧力をかけたとして、李長官の弾劾訴追に踏み切る構えをみせていました。
弾劾訴追された場合、李長官は憲法裁判所の弾劾審判が終わるまで職務停止となり、辞任することも、解任されることもできなくなります。
このため、李長官は、安全保障に空白が生じる事態を懸念して辞任を決断したものとみられます。
尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は、李長官の辞表を受理し、13日に後任人事を発表する可能性が高いとみられています。
李長官の後任としては、与党「国民の力」に所属し、国会国防委員会の幹事を務める申源湜(シン・ウォンシク)議員が有力視されています。