アメリカが、北韓とロシアの武器の取り引きを裏付ける写真を公開したことをうけ、韓日米が追加の独自制裁を行うかに注目が集まっています。
アメリカ国家安全保障会議のカービー戦略広報調整官は、13日の記者会見で、「北韓がロシアに武器を供給し、その見返りとして物資の供給を受けた様子を捉えた」と述べ、写真を公開しました。
カービー調整官は、北韓がロシアに提供した1000個分のコンテナの詳細は公表せず、弾薬など軍事品が入っていたと述べるにとどめました。
公開された写真によりますと、北韓とロシアの首脳会談と前後する形で、先月7日から今月10日の間に、ロシアの貨物船が武器や弾薬などを載せたとみられるコンテナを北韓北東部の羅津(ラジン)港からロシア極東沿海地方のドゥナイまで順次輸送したということです。
コンテナを載せた列車は、ウクライナとの戦争で使われる物資の補給基地として知られるウクライナ国境付近の弾薬庫まで移動しました。
カービー調整官はまた、「北韓が武器を供給する見返りとして、ロシア船が北韓で積み荷を降ろしたところが確認された」と述べ、関連の写真を公開しました。
そのうえで、「北韓がロシアから戦闘機や地対空ミサイル、弾道ミサイルの生産設備などのほか、先端技術など軍事支援を受けようとしている」と述べました。
北韓とロシアの武器の取り引きを裏付ける写真が公開されたことをうけ、16日と17日にインドネシアのジャカルタで開かれる韓日米の北韓担当首席代表の協議で具体的な対応策が議論されるものとみられるなか、韓日米が追加の独自制裁に乗り出すか注目が集まっています。
北韓とロシアの武器の取り引きは、国連安全保障理事会の決議に違反しますが、安保理の常任理事国であるロシアの反対によって、安保理による追加の制裁は難しい状況で、韓日米3か国が独自制裁に乗り出す可能性が高いものとみられます。