尹錫悦（ユン・ソンニョル）大統領は21日から6日間の日程で、中東のサウジアラビアとカタールを国賓として訪問します。  
 
韓国の大統領がこの2国を国賓訪問するのはこれが初めてです。
 
尹大統領は現地時間の21日にサウジアラビアに到着し、ムハンマド皇太子との首脳会談や昼食会など、国賓訪問の日程をこなしたあと、投資フォーラムなど、さまざまな経済行事に出席する予定です。
 
24日にはカタールを訪れ、タミム首長との首脳会談や国賓昼食会に出席したあと、ビジネスフォーラムに出席します。
 
尹大統領はサウジアラビアおよびカタールとの首脳会談で、原油やガスの安定的な供給をはじめとするエネルギー安全保障や、中東のインフラ構築事業への韓国企業の参入などを議論するほか、激しさを増すイスラエルとイスラム組織ハマスの軍事衝突など、中東の安全保障情勢についても意見を交わす見通しです。
 
今回の歴訪には、サムスン電子の李在鎔（イ・ジェヨン）会長と現代（ヒョンデ）自動車グループの鄭義宣（チョン・ウィソン）会長らを含む経済使節団が同行する予定です。
 
韓国企業は今回の訪問で、サウジアラビアが石油に依存した経済構造から脱却するために進めている巨大都市開発プロジェクト「NEOM（ネオム）」の建設事業の受注に力を入れるとみられます。
 
このプロジェクトは、サウジアラビアの北西部に2万6500平方キロメートルと、東京都の12倍以上の面積の未来都市を建設するもので、合わせて5000億ドルが投じられることから、世界各国が受注合戦に乗り出しています。