サウジアラビアを国賓訪問している尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は24日、サウジアラビアの首相を務めるムハンマド皇太子と首脳会談を行い、両国間の経済協力を強化することなどを盛り込んだ共同声明を採択しました。
韓国とサウジアラビアが共同声明を採択したのは、1980年以来、43年ぶりです。
今回採択された共同声明には、貿易や将来性のある産業への投資の拡大、建物やインフラの建設における協力、エネルギーや気候変動での協力など、4つの分野の44項目が盛り込まれました。
化石燃料の代わりに水素を利用する経済システムに加え、ITを活用したスマートシティーや次世代交通手段などの先端分野から、建設や防衛産業まで、幅広い分野での包括的な協力を約束するものです。
また、イスラエルとパレスチナの間の緊張が高まっていることについて、「民間人に対するいかなる攻撃にも反対し、迅速な人道支援のため、国際社会と協力していく」という内容も盛り込まれました。
共同声明の採択に先立って、尹大統領は23日の午後、サウジアラビアが開発を進める未来都市「ネオム」の展示館を訪れました。
「ネオム」は総額5000億ドルが投じられる巨大開発プロジェクトで、韓国企業も250億ドル規模の入札に参加しています。
尹大統領は、4日間にわたるサウジアラビアでの日程を終え、24日にカタールへと移動し、翌25日にタミム首長と首脳会談を行う予定です。