大韓航空によるアシアナ航空の買収成立の鍵を握るとされる、アシアナ航空の貨物事業について、アシアナ航空の理事会は、貨物を旅客など他の事業から分離して、第3者に売却することで同意しました。  

大韓航空は、アシアナ航空の買収をめぐって、世界14の国と地域で、企業統合の承認を申請しましたが、韓国の航空業界が独占状態になる恐れがあるとして、EU=ヨーロッパ連合、アメリカ、日本では審査が続いています。

EUの執行委員会は、ヨーロッパと韓国を行き来する4つの路線について、旅客と貨物運送サービスが大韓航空に独占されないよう、統合案を是正するよう求めています。
 
アシアナ航空の理事会は、先月30日にこの問題を議論しましたが、激しい論争の末、採決には至らず、今月2日にあらためて理事会が開かれました。
 
今回、分離・売却案が可決されたことから、大韓航空は、是正案をEUの執行委員会に提出する方針です。

是正案には、アシアナ航空の４つの旅客路線を、韓国のLCC＝格安航空会社、ティーウェイ航空に譲り渡すことも盛り込まれています。
 
EUの執行委員会はこの是正案の是非について、年末にも発表する見通しです。